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同じドラゴンハンターの先輩に連れられ、こんなに危ない橋を渡る羽目になるとは。
今僕が先輩と隠れて居る所は、龍達が好物とする果物が成る木の所。何故こんな所に居るかと言うと数時間前に遡る。
「おい!後輩!龍狩りに行くぞ、付いてこい!」
何て宣いやがった先輩に僕はポカーンと惚け顔をさらした。
「すいません先輩、もう一回お願いします」
「おいおい、その年で耄碌したか?龍狩りに行くって言ってんだよ」
「龍狩り?!無謀ですよ!龍ですよ最強の種族の!」
そう龍とはドラゴンとは比べ物に成らない、他の種族よりも強く危険度は馬鹿に成らない。
「幼龍なら行けんだろ」
「龍は種族の絆が他より強いんですよ!殺されます!」
龍をターゲットにするなら死を覚悟するしかない、賢い奴なら龍には一切手を出さない。普通なら。
生憎この先輩は普通では無かったらしい。
「オラオラ文句言ってないで、逝くぞ」
「漢字が違います!」
そんなこんなで先輩に半ば引っ張られる用な形で龍の出現すると言う、森へ来たのだ。
「よし、ここ数日間〈ドラゴン避けの香〉を炊いて慣らして置いたから、龍も此処に人間が居るとは思わないだろう」
「残り香にするんですか?」
「あぁ、龍は賢い香を炊くと人間が居ることに気づく、だが残り香だとドラゴンハントの後だと思うわけだ」
「成る程、それで先輩数日間居なかったんですねぇ」
姿を見ないと思ったら計画的に行動していたらしい。
「お!龍のお出ましだ!」
先輩の言葉通りに空からドラゴンに似ているが輝きが全く違う生き物が降りてきた。
「静かにしてろよ、後輩」
「当たり前ですよ見つかったら確実に殺されますから」
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