プロローグ

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世間から忌み嫌われている蛾だって光を求めて行動している。 どんなに汚いと罵られている生き物だって本当はそうかもしれない。 ほとんどの生き物は光が届かない世界では生きることは難しい。 もちろん、人間だってそう。 どんなに汚れていたって黒い世界に染まっていたって明るいほうへ本当は向かっていきたいんだ。 だけど、それができずうずくまっている。 自分の世界に閉じこもって生きている。 けれど決してそれを望んでいる訳ではない場合がほとんどだと思う。 人間は誰しも光り輝く未来を本当は夢見ているはずなんだ。 だけど、生きていく中でそれがかなわずに自ら暗がりを選んでいる場合も多い。 でも、本当はみんな手を差し伸べてほしいと叫んでいる。 誰か助けてと。 背中を押してほしいと。手をとってほしいと。 そして、「あなたは汚れてなどいない」と。
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