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~遥side~
教師にバレないよう、こっそりと小さく欠伸をする。
現在、俺は特殊能力に関する歴史の授業を受けている。
正直言って、特殊能力関連についてはあらかた頭に入れてるから、今授業でやってるところは知ってるんだよね。
ま、おさらいになるから良いけどさ。
それに、この教師、寝てる人いたら容赦ないし。
何度か、この人の授業の時、寝てる人に向かってチョークが飛んでいった所を見たことがある。
しかも、新品じゃ無くて使いかけのだから、先が地味にとがってて痛そうだし。
一番後ろの席だから、見渡し良いんだよね。
隣とかの横ラインはともかく、前の方はよく見える。
…それにしても、悠一君って不思議な子だよなぁ。
今まで、能力を見せたことは何度もあるけど、その殆どが腰を抜かしたり、小さく悲鳴を上げたりしていた。
それに対し、悠一君は少し目を見開いて驚いただけで、後は興味津々といった様子だった。
怖がられなかった。それだけのことだけど少し嬉しかった。
能力者は、基本的に非能力者から怖がられることが多い。
自分とは異なる、非現実的な力なのだから当然だろう。
…この学園に通う生徒達も、随分と能力を目にすることに慣れている。まあ、まだそういうのに耐性のない新入生とかは驚いたり怯えたりしてるけどね。
そんな中で、悠一君は初めから受け入れてくれた。
それどころか、テンション上がってたし。
そんなことを思いながら、表では真顔を保ちつつ、内心、頬を緩めた。
あー、早くお昼休みにならないかな。
悠一君と特殊能力に関して色々話したいんだよね。
悠一君も特殊能力に興味があるみたいで、色々と調べてるらしいし。
非能力者からみた能力についての話も面白いんだよね。
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