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「穀潰しというなら斧使いのお前も、肉の盾以外役に立たんだろ!
だいたい斧攻撃はリーチが低くて命中精度が低いんだ!
小回りも利かないし威力重視の欠陥品だ…剣か槍使え!」
「なんだとッ?」
狩人は戦士を罵った。
頭に血がのぼる戦士。
「そうだな…身を隠す戦法は取れんしな。
おかげで俺らが受けられる依頼に制限が出るし、余計な戦闘増えるし。」
魔法使いが狩人の話に乗って戦士を責め立てる。
歩くたび、ガチャガチャと鎧が鳴らす金属音。
そのせいで、限りある依頼の中で今の彼らが受けられるのはダンジョン荒らしぐらいだ。
それだって金属音のせいで、敵から不意討ちを食らうことすらある。
パーティーで戦うとなると物理攻撃と壁以外重要度は低い…物理攻撃もモンスターによっては仲間の援護を受けねばならなくなるし。
「やってられっかよ…もうここではやめてやる!
みんなどっかにいっちまえ…それとも、こいつでぶった斬るか?」
斧を構える戦士…まだ中級者とはいえ一触即発の修羅場が始まる。
一瞬のうちに酒場が血に染まるかもしれない…いや、魔法で黒焦げが先か。
緊張が走る中…声を上げる者がいる。
「ちょっと待って!」
リストラは全員に及んだ。
戦士の一言で仲間は分解したが…問題が残っていた。
新しいパーティーを組み直すまでの生活費など…問題は山積みである。
悲喜こもごもな悲鳴が轟くも…僧侶だけはちゃっかりと狩人の手を取っていたようだが。
だが、話は終わらなかった。
「その前に、この前貸した300ゴールド返せよ!
あのとき俺が立て替えた、皮の胸当て代!」
戦士は盗賊に詰め寄った。
「あたしだってその鎧の代金を一部払ってるのよ!
売ってからその分を現金で返してちょうだい!」
無茶苦茶な取り引きだ。
戦士が鎧を脱いだら危険この上ないというに。
「黙れ!
下取りは買った代金の半額だ!
売ったって、手元にはろくに残らねぇよ!」
レベル13の装備の下取り相場としては5~600ゴールドぐらいだろう。
安い装備品を揃える余裕はあるだろうが、狩り場の効率は安定した戦いがしやすい戦士とはいえ…格段に悪くなる。
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