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ひとみは動きやすい様にジャージに着替え準備が出来るのを待つ。
「ねえ、ひとみお茶飲みたくない。
緊張して喉が渇いちゃった」
「そうね私も」
ひとみはジャージでゆかりに合わせる。
ひとみは貴賓室のドアを開けると外に立っている小姓にお茶がほしい旨伝える。黒茶じゃないよう頼む。
「紅茶でよろしいでしょうか?」
小姓が言う。
「はい、よろしくお願いいたします」
ひとみは頼む。
小姓が去るとゆかりの横に腰を下ろす。
「やっぱり緊張してくるねゆかり」
ひとみはぼそっと話す。
「ほら、勢いで突っ走るからよ。
ひとみの悪い癖よ。
でもひとみなら大丈夫よ、前にはもっと危ないことも切り抜けたのでしょ」
ゆかりは励ます。
「ありがとう、ゆかり」
それから二人は無言で紅茶を待つ。
20分程すると小姓が紅茶ポットをのせたキャリーを運んできた。
二人の前にティーカップを並べる。
「ありがとう、後は私達でしますわ」
ひとみが小姓に告げる。
「分かりました、また何かありましたら何なりとお申し付けください」
小姓はまた外へ戻って行った。
ゆかりはティーポットから紅茶をティーカップに紅茶を注ぐ。
「さあひとみ出陣式よ、乾杯しよ」
ゆかりが明るくカップを差し出す。
「うん、頑張るわ」
ひとみは差し出されたカップに合わせる。
二人は紅茶を飲む。
「ふうー、美味しい」
ゆかりが一息つく。
二人は一杯目をすぐに飲み干し二杯目を落ち着いて飲みはじめる。
するとドアがノックされてアレンが入ってきた。
「ひとみ、準備は良いだろうか?
そろそろ準備が整う」
アレンが問う。
ひとみは紅茶を飲み干すと立ち上がる。
「はい、準備はできてますお願いいたしますアレンさん」
「覚悟はできている様だね。
では行こうか」
アレンはひとみの様子を見て頷くと歩き出す。
ひとみはその後をついていく。
祖霊の森へと向かった。
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