依頼されたので答えてやろう

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 まさにギリギリだったのがその瞬歩を教えてくれたゴンタとの出会いだった。ゴンタは悪魔の眷属の反転の杖だ。敵の弱点を突く技なのだが、この技を発動する前に自分のチカラで技の改変をしてしまった。黒魔法と白魔法のハイビームを作り出していたのだ。この技だけは宇宙空間でも利用でき、地上で使うよりも数倍の威力を発揮する優れものだ。オレもゴンタのマネをして習得したのだが、オレはゴンタに教わってばかりだなとつくづく思う。  ゴンタは5000才で、神王サツキにより厄災退治のために創られた杖だ。だがサツキはやり過ぎた。ゴンタを扱える者が現れなかったのだ。そしてゴンタは長い長い間の自主トレを経てオレを見つけてくれたのだ。当時のオレの能力は低いものだった。辛うじて当時のゴンタの能力を越えている程度だったように思い、今となって懐かしくも思う。もしゴンタと出会えなければ、今のオレはいないと言っても過言ではない。  ゴンタを創った神王サツキもギリギリだった。今も生きているのだが、サツキであってサツキではないのだ。彼女の記憶はオレが依頼して消し去ったからだ。神王を失うということは、この世界の破滅を意味する。だが、このサツキが狂ってしまったので処分するしかない状況まで追い込まれてしまった。オレはサツキの付き人のハンスと相談して、大天使ユーリにサツキの記憶の消去を依頼した。ユーリはギリギリまでサツキの復活を願ったが、思い届かず記憶を消し去ることに同意してくれた。サツキは幼い頃の記憶により、狂うことが確定していたようだ。この記憶を消し去ったことにより、性格はそのままだがとりあえずは狂わないサツキとなって生まれ変わったのだ。  神王サツキにはふたりの姉妹がいる。先出の大魔王デヴィラと大天使ユーリだ。この三人のうち誰かひとりでも消え去れば、この世界は終わりを告げることが確定する。なので、後継制度がある。これによりこの星の維持は出来る。
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