音屋──ツェプク ~ 少女の願い ~

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「お願い! 手伝って欲しいことがあるの!! 私、御姉様を元気にしたいのっ!」 エバが二人の居る机まで走ってき、大きな声で叫ぶ。 恋は唐突な申し出に、「…あん?」と思わず言葉を返してきた。 ソレに食堂に居た周囲の人も「なんだなんだ?」となり、エバの言葉を聞いた恋とリロードが目を丸く見開く。 リロードが少し考え、柔らかく微笑む。 恋が横目でソレを見、少し溜息をつくと、「何があったのか分かンねェけど」と言いながらエバの頭を手を伸ばしてわしゃわしゃと撫でた。 リロードがソレにさらに柔らかく微笑む。 それは、協力するよ、という二人の答えだった。
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