問題事は増えていくのが基本

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「さて、話だが……お前達、ここに入らねえか?」 「……えっと、つまりは今入っているギルドをやめてここのギルドに入れ……ってことですか?」 「そういう事です」 今入っているギルドをやめてかぁ……いいのか? 流石に無理矢理引っこ抜く、なんて出来ないと思うし……どうすんだろ? 「ちなみにお前らどこのギルドなんだ?」 「えっと……雷の鬼人帝ってとこです」 「私とハルは闇の研究所っていう所だ」 「わ、私はユウタ君と一緒です……」 ブレイブさんがそう聞いてきたので、俺達はそれぞれ自分が所属しているギルドの名を言う。 ……闇の研究所って怪しさ満点じゃねえか……大丈夫か? ていうかユイって俺と一緒だったのか……分からなかったぞ……。 「なるほどなぁ……それなら交渉はしやすいが……戦力が固まり過ぎるのもあれだな」 「交渉がしやすい?」 「ああ、何せ親友と友人だからな! 闇の方はお前達も会ってるんじゃないか?」 一回会ったことがある? 誰だ? 会った事があるっていう事は少なくとも学園関係だな。 その中で異色を放っていたのは……ラグ先生? 確かにあの人がギルドマスターなのは違和感ないな。 「そうだぜ坊主! 中々勘がいいじゃねえか!」 「だからどうして考えてることを……?」 「この人勘良すぎですからね……これで読心術じゃないんですよ」 つまり俺は勘だけで思っていることがバレてると。 とんでもねえよランクXは……凄すぎね? しかし……親友と友人か……それなら交渉はしやすいか。 「そうなると……協力関係になるっていうのはどうだ?」 「……つまり?」 「ギルドは辞めなくていいから、こっちが手伝ってほしい事とかあったら協力するって感じだ……勿論それに対する報酬は出すし、ギルドランクも共通にする……どうだ?」 ブレイブさんがそう提案してくる。 協力関係か……俺は問題ないな。 依頼を多く受けれるし、高ランクの魔物と戦える機会が出来るかもしれない。 今俺がしたい事だ。 力不足を感じてしまったから、今は強くなりたい。
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