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「後二人か……残りそうな人とかいない?」
「うーん……あ、あそことかは?」
「……残ってるな……誘おうぜ!」
そう言いながら周りを見渡すと、二人だけ残っているのを見つける。
周りを睨んでいる青髪の女の子に……気弱そうな黒髪の女の子。
まるで騎士と姫のようだね……。
黒髪の子から強大な魔力を感じるのは気のせいだと思おう。
面倒だし。
「……っ、誰だお前達は!」
「うおっ? 待て待て!」
「……誘われない理由が分かったよ」
近づいた瞬間、レイピアの切っ先を向けられる。
目に敵意しかないんだけど……隣にいる子を守るためかね?
「人数足りないから誘いに来たんだけど……一緒にやらない?」
「……名前を言え」
「ふむ、僕はリキ=セブンシーだよ」
「俺はユウタ=シュラムだ! よろしくな!」
「私はユイ=ガーネットよ……よろしくね?」
誘おうとしたら名前を言えと言われたので皆言う。
ガーネットねぇ……貴族ではそんなファミリーネームは無かったはずだね。
なら普通の一般人……にしては魔力が多いねぇ…。
まあ、そういうのは後にしておくか。
「……わ、私はハル=ダークネス、ですっ……」
「っ!? ハル!」
「で、でも……名前言ってくれたから、私達も言わないと……」
……黒髪の女の子のファミリーネームで大体察してしまった。
魔盲、かぁ……関わりたくないと思ってたけど、どうしても関わっちゃうのね僕は。
大方差別されてて、それからずっと守ってきたんだろうね。
こういう事が出来る人は学生じゃ珍しいからね、この子も勧誘候補に入れておこう。
「うん、よろしく……君は?」
「……何も、言わないのか?」
「うーん……ユウタ達は?」
「別にいいんじゃね? 今は人数合わせなきゃいけないだろうし」
「私もいいよ……ユウタ君の言う通り今は関係ないと思うから」
ふむふむ……結構恵まれてんね。
誰一人否定とか拒絶とかしないし……よし、皆勧誘候補じゃ。
僕? ヒイロの件があったからやっぱり放っておけないや。
この面倒な性格は直りそうにないね。
「……そうか、それならいい……私はカノン=ハーネスだ」
「名前を言ってくれたということは……?」
「ああ、お前達のグループに入ろう」
よし、これで人数は揃ったね。
後は誰かが魔石を取ってくればいいね。
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