魔武器作成

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「まあ、僕の魔装なんかよりハルの見たいな! 早くやってみよ!」 「……? どうしたのリキ君?」 「変な奴なんだろう……ハル、やってみてくれ」 「う、うん……」 無理矢理ハルの魔武器作成に話を移す。 ユイとカノンが乗ってくれたお陰でユウタも視線を僕からハルに移す。 ……これは確実にバレてるだろうなぁと思いつつ、ハルを見る。 痛そうな顔をしながら指をちょっと切り、血を垂らす。 魔石が輝きだし、手に現れたのは…… 「白い刀と……黒い刀?」 「白夜と十六夜……これが……私の魔武器……?」 「……それ、とんでもなくねえか?」 装飾のない白い刀と黒い刀。 それの能力を見たのかハルは、まるで信じられないという顔でそれを見る。 ユウタも分かってしまったのか、驚く。 「二刀同時に使って初めて能力が解放されて……身体強化と魔力強化に……闇化?」 「す……凄いじゃないかハルっ!」 「ふぇっ!? カノンちゃん……?」 ハルが凄い魔武器作ってカノンも喜んでるし、良かったよ。 っていうか泣いて喜んでるよ……そこまで嬉しいか? ……嬉しいか。 「後はどっちでやるかは本人に任せるよ」 「……俺も血で行こう」 「私は魔力かな?」 「私はハルと同じだ」 僕がそう言うと、ユウタとカノンは血を垂らし、ユイは魔力を込める。 魔石が輝きだし、そこに現れたのは…… 「これは……ガントレットか……名前はインペリアルか」 「杖だね……名前はメイガスだって」 「レイピアか……名前は水華だ」 三人共凄い物を作ったもんだねぇ……。 ユウタの能力は自動防御魔術に魔術破壊。 ユイの能力は魔力強化に全属性強化に魔力吸収。 カノンの能力は水属性強化に魔力放出。 ……優秀だね。 僕ってば幸運だね。 「さて、魔武器は出来たし……次は使い魔だね」 「何召喚できるんだろうな!」 「うん、楽しみだよ!」 「わ、私……凄いの召喚できるかな……?」 「大丈夫だ! ハルならやれる!」 それぞれ期待と少しの不安を抱きながら、その時を待った。
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