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「使い魔かぁ……楽しみだな! 何召喚出来んだろ?」
「うーん……凄い人はドラゴンとか召喚するらしいよ……例外では神獣とか召喚する人もいるらしいし」
「マジかよ……強いのがいいな!」
使い魔の話でユウタの目がキラキラに輝いてるね……楽しみなんだろうね。
かく言う僕もワクワクしている。
使い魔召喚なんてしたことないし。
そう思っていると……
「おっ、先生が来たみたいだぜ」
ユウタがそう言いながらドアを指差すので僕はそっちを見て……!?
「皆、静かにしてくれ」
入ってきた先生がそう言うと、皆静かになり、席に座る。
……その先生は黒に近い青髪にクールな顔立ち、すらっとしていながら鍛えられている体。
間違いなくイケメンの部類であり……僕にとっては見慣れた人でもある。
何てこったい、まさかこの人が先生でしかも僕の担任かよ……!?
「俺はラグ=ファウスト。ここ、1-Bの担任となった者だ……よろしく頼む」
先生もといラグさんはそう言い、礼をする。
……この人は1-Aの担任かなと思ったんだけどなぁ……。
「まずは自己紹介からしていくか……それじゃあ、右の前から横に自己紹介してくれ」
ラグさんがそう言うと、順番に自己紹介していく。
中にはこんなことできますよ、とか言ってる人もいたが、モブは省略で。
「次は……リキか」
「あ、はい……リキ=セブンシーです……あ、魔力なしです」
ラグさんに目で自己紹介しろと言われたので、僕は自己紹介をする。
……と同時に爆弾を投げてみる。
すると予想通り、ざわざわと騒ぎ出す。
横のユウタは……あれ、意外にも反応してないな。
前に魔術は使えないと言っていたからか?
「はい静かに! 次の人」
「はい、俺はユウタ=シュラムです……接近戦が得意です」
ラグさんが静かにし、ユウタが自己紹介すると、また騒ぎ出す。
まあ、有名らしいしね。
こうなることは分かってたよ。
「ああ、後――」
ユウタはそう言いながら僕の肩に手を乗せる。
……えっ?
「こいつは俺の友達です……なので、こいつの悪口を言うなら許しません、以上です」
そう言って座った。
……て、えっ?
いや、落ち着け。
初めてまともにできた友達だからって舞い上がり過ぎだぞ僕。
ちょっとクールになるんだ。
いや、無理だ。
普通に嬉しい。
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