ΦωΦ

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「すみません、実験が長引いて遅れました」  猫が走り回るエリアに、可愛らしい女子大生が到着した。そして、その足元から猫は外に飛び出す。 「アホがぁ!」 「うわ、はい、遅刻してすみません」  頭を下げる女子大生。しかし、オーナーの目線はドアの外。 「そうだな。遅れなければ、このタイミングでドアを開けんかった」  顎にてをあて、わざとらしく頷いて見せるオーナー。メイド仲間は、何か言いたそうな顔をしている。 「ドアから逃げた猫を捕まえてこい。キャリーは貸す」  もぬけの殻なキャリーを女子大生に渡すオーナー。目は笑っていない。
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