ニャンコ大追跡

ΦωΦ

「え、猫って」

「10万で買ったばかりのスコティシュだ。茶色くて可愛い」

　オーナーは、キャリーを見下ろし溜め息をつく。

「まだ仔猫だ。名前は皆で決めるつもりだったからまだない」

　言って、女子大生を店外に押しやるオーナー。状況が飲み込めない女子大生は、目線でバイト仲間に助けを求めた。

「遠くへ行く前に探すんだ。10万を烏につつかれでもしたらたまったもんじゃない」

　女子大生を押し出してからドアを閉めるオーナー。店内のメイド達を見て笑った。

「皆は開店準備だ。一人足りないが、回してくれ」

　メイド達はオーナーの命を受け入れた。が、オーナーが離れた際、わちゃわちゃと話を始めた。