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「せなちゃん、元気なさそだね。どした？」
星山綾火（大須オーガニックドールズのセンター）が、伊藤へ心配そうに話し掛けてきた。伊藤は、先程の出来事を説明し、キャリーを持ち上げて見せる。
「そっかー。じゃ、微力ながら手伝うよ。写真ある？」
「残念ながら。でも、茶色いスコティシュみたい」
「分かった。茶色いスコの仔猫だね。見付けたら連絡するよ」
「ありがとう」
その後、二人は分かれて迷子の仔猫を探し、商店街を歩き回った。小さな仔猫、そんなに遠くへは行かない筈。否、商店街を出てしまったら、探すにも骨だ。
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