§ 第1章 へその下に気合いを入れる §

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「おはよう! 美鳥、 久しぶりだね。 夏休みがあっという間に終わっちゃってさ。 ところで元気ないけど、 どうかしたの?」  クラスメイトにボソリ尋ねられた。 美鳥は滅多に落ち込まない明るい性格だった。 「気のせいよ」と、 苦笑いして席へ着いたがどうやらそうではなかった。 「席につけ」担任が教室へ入るやいなや後ろに見知らぬ男子生徒がいた。 「転校生?」誰もがそう思って彼を見ていた。 「皆、 静かにしろ。 転校生を紹介する」先生は彼の名前を黒板に書いた。 名は 「松崎 紅葉(まつざきもみじ)」と言って、 夏休みにこの街へ引越して来た。
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