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夜の宴会でビール瓶片手にお酌に回る。
するとどこから聞きつけたのか
「今年はお前だったんだって?」と小声で囁かれたり、何も言わずにアイコンタクトする人がチラホラ…。
今まで謎のベールで隠されていた、社員旅行中に消えたメンバー。
普通に過ごしていた俺は聞いた事もなかった。
ああ、そうか。
この人たちは、社長のお眼鏡に適う、秘密を守れるメンバーだって事か。
その中に自分も加わったんだ。
そう思って心の中でガッツポーズした。
目元が緩んだのと同時に、離れた席の服部さんと目が合い、咄嗟に顔を背けた。
ここで軽々しく話してはいけない…っ!!
俺は試されている!?
下を向いたままビールを一口。
よし!落ち着いた。
「船山くーん♪」
うわぁッッ!!!何時の間に真横にきたんですか服部さん!!
「心配無用!俺はソッチ側の人間だから」
…やたら小声でそんな事を告げ、席に戻って行く服部さんを見送る。
…あの人も空を飛んだのか??
……人選の基準が分からなくなった。
後ろの席の経理課女子グループのはしゃぐ声が耳に入った。
『社長はオンナノコには興味がない』
『旅行中消えるの、怪しい』
『社内に男性の恋人が居るらしい』
…酔いのせいもあって盛り上がってるなぁ
ん?
噂の中では社長と消えるのは社長の愛人(♂)と??
服部さんのいう「ソッチ側の人間」てのはどういう解釈なんだ!?
問いただす訳にもいかない疑問がグルグル渦巻き、お酌行脚もどうでも良くなって、持っていたビールを瓶のまま煽って飲み干した。
<パラグライダー編おしまい>
食べ物・宴会芸でなくてスイマセン(^_^;) 今回レシピ無しです。
黒姫 斑尾 野尻湖エリアはパラグライダー体験が盛んです♪
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