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帰り道、夜の国道を走っていると少しウキウキしている自分に気付く。
女の子を隣に乗せてのドライブなんて何年ぶりだったろう。
「ねぇ、今度電話していい?」「でも迷惑だよね?奥さんとか・・・」
「いや、俺結婚してないから」
あ、思わず本当の事を言ってしまった。
「じゃあ今度しようね!」
なんて言ってたけど、結局電話番号教えなかったな
教えても後が面倒だろうけど。
まどかが今後何かしでかしたら、俺まで巻き込まれそうだ、そんな危うさのある子だ。
アパートに帰り、途中買ったパンを頬張りながら考えている。
「理由か・・・」
女の子が知らない男に声を掛ける、それも「何でもする」なんてどんな理由があるというのか?
俺はさっきからなんであの子の事を考えているんだ?
もうさよならしたじゃないか。
俺はまどかの学校しか知らないし、何をしようとあの子がどうなろうと俺の知った事じゃない。
俺なんてただ食事して、送っただけの人の良いおじさん・・・それだけ。
俺にとってはまどかは貧乏神みたいなものじゃないか!
考えすぎるな!頭をぐるぐる巡るな!
何も考えずただ眠るだけでいい、明日も面接だ眠るだけで・・・
あのまま真っ直ぐ家に帰ったかな・・・
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