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プルプルプル!
メールか、まどか早いな。
そうか、今日までテストなんだっけ。
゛タイゾー暇?暇なら約束したドライブ行こう!!(^ω^)゛
何言ってんだこっちは暇じゃねーよ・・・ほんと能天気な奴。
やっと緊張も収まってきたところだし、悪いけど暫く放置な。
~進路指導室前廊下~
「まどか~カラオケどうする?」
プルプルプル!!
タイへー?!なんだ、電話か・・・
「ごめん電話きたから・・・はい?おかあさん?」
「まどか、先生から電話来て奨学金の書類があるからって!?」
「どういうこと?!東京に行くんじゃなかったの?」
「どういう事って、地元の大学に行こうと思ってさ・・・」
「そんな、お母さんに何の相談もなく!」
「どうしたの?以前は何でもお母さんに話してくれたじゃない!?」
「だって、仕方ないじゃん!!」
スマホから聴こえるかん高い声に、まどかはイライラが隠せない。
「上京したらお金掛かるんだよ!!どうすんの!?」
「そんなのまどかが心配する事じゃないのよ、お父さんと相談するから東京の・・・」
「またお父さん苛めるの!?何時もじゃん!!お父さん可愛そうじゃない!!!」
「何時もおかあさん、結局自分の思う様にしたいだけじゃん!!」
声を荒げるまどかに近くに居た生徒も、教室の教師も何事かと注目した。
「だってあなたの親・・・」プツッ・・・
まどかは母親の言葉を遮る様に電話を切る。
「まどか~大丈夫?・・・」
「何が?どうって事無いよ!」
「それよりムシャクシャする、カラオケ行こ!!」
何時になく興奮気味のまどかに、心配げな友達の手の引くとまどかは駆け出した。
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