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その時のアルコールが今頃きいてきたのか、翌週はずっと頭が割れるように痛く、身体も鉛のように重たかった。
「篠田君、体調悪い?」
引き継ぎの打ち合わせ中、正面に座る羽鳥課長が尋ねてきた。
「顔色悪いね」
「…いえ。大丈夫ですよ」
羽鳥課長は妙に血色がいいのが憎たらしい。
「体調管理頼むよ、篠田君!
篠田君が倒れたら米州部は潰れるから!羽鳥君もいなくなるし」
部長の大声が頭に響いて、思わず顔をしかめた。
「いやいや。ちょっと飲み過ぎただけですから」
ついうっかり口にした言葉に、羽鳥課長が愉快そうに絡んできた。
「へぇ?篠田君が珍しいね。
飲みたくなるようなことでもあった訳?」
「いえ、何も」
普段は感心して眺めている羽鳥課長の洞察力が、今だけは鬱陶しい。
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