読みきり

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「!!!」 いきなりアルギスに先制攻撃をされ不意をつかれる二人。 その場は魔法によって壊され、辺り一面大きく場に煙がたちこめていた。 アルギスはかろうじて刀で攻撃をしのいだコウの姿を見て、 「ほう、やるな小僧…… 私の魔法をしのぎきるなんて…… なかなかいい素材だ。 欲しい、欲しいぞ小僧…… 喉から手が出る程に…… 大人しく捕まれば痛い思いをしなくてすむぞ、ガキ」 それを聞いたコウは舌ずりしてベロを舐め回しているアルギスに向かって、 「誰がお前なんかに捕まるものか、お前達魔族なんかに…… お前達は俺の……、俺のクラド先生をその赤い液体で先生の体を何かに変えたんだ! いきなりお前達魔族は先生の城に攻めてきて、俺を人質にとって先生を動けなくして…… 身動きできず弱りきった先生の体を掴み、その赤い液体で先生の口に無理矢理流し込んだんだ!」 コウの話を聞いて驚いたアルギスは、なるほどと確信するかのようにコウに向かって、 「……ククク、そうかお前、話にはきいていたがあの時その場にいたあの男の弟子か。 ククク…… いやあ、あの出来事は面白かったよ。 なにせ我々魔族にはじめて薬が適合し優秀な逸材を手に入れた瞬間だからな~。 まあ、はじめからあの男には目をつけていたわけだが…… 数々の魔物や魔族を葬り去り、過去我々に脅威を与えていた男クラド・イージス。 こちら側に手に入れて本当に良かったぞ、ガキ!」
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