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(ここまでは思ったとおり。さあ、これからが本題だ)
ボクは小さく深呼吸して心を落ち着かせて言った。
「じゃあ試してみませんか、ボクと」
優花さんは驚いて言った。
「なんでアタクシが長谷川と?」
「あれ、小野寺さん、もしかして伝説を信じてるのですか?」
「な、なにバカなことを…」
「伝説どおりになるのが怖いのでしょう?」
「アタクシと長谷川がそんなことになるはずがないでしょ!」
「それを確かめてみましょうよ」
ここまでは計画どおりのリアクションだった。少し間をおいて彼女が口を開いた。
「…わかったわ、要は手をつないで歩いた後に長谷川をフればいいわけね」
(別にフらなくても…)
何はともあれ今度の日曜日、伝説を確かめてみる約束を取り付けた。
まあこれも立派なデートだ。
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