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我はロロネッセ・アービンじゃようやく雑貨屋が見えて来たのじゃ、爺や事執事のジレイエ・ハーベスが四角い眼鏡を光らせる
「お待たせしました、ここが……」
「おお、ここか」
青いツーテールの髪の毛に、バンダナを巻いたの店員が商売笑顔の後
「いらっしゃいませ」
「ここが、ファスナケットの工房じゃな」
「はい、そうです、クラーセルの雑貨屋とファスナケットの工房を兼ねております」
「行くぞ、爺や!!」
我は爺やの手を掴むと、奥のファスナケットの工房へ向かおうとする
「どうしたんですか? 買い物はこっちですが」
「我をファスナケットとやらの弟子にするのじゃ!!」
「ええー!!」
バタバタと騒がしく話し込んで居ると、ファスナケットと名前も売れていないおばさんが現れる、後にエスクリッド大先生と知る事になるとは今は思ってなかった
「我は、ファスナケットの工房に、弟子入りに来たのじゃ!! 文句は有るまい」
自慢の英才教育でと知識を披露したかったが、青髪ファスナケットが
「勿論だよ、やって来るとは、思わなかったけどね、先生」
その星の英雄、ファスナケットより偉いと思われる先生は眉を潜めて
「うーん、もうちょっと、大人な女性が、欲しかったんだけど……」
我をそこら辺の、小僧と一緒にするとは嘆かわしい
「我は、10才じゃ、英才教育により、学校に行かずにして、大学まで卒業した、エキスパートだぞよ」
先生とファスナケットは二人で話し込む
「先生、これって神童よね」
「うん、天才だよね」
我はその耳打ち話が気になり
「何をやっておるか!!」
二人の耳打ち話は終わり
「勿論私はオッケーだけど、教えるのはファスナケットだよ」
「え? 私が教えるんですか? ろくに勉強もしていなかったのに、やっと今、エーテル調合が出来る様になったと思ったのに」
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