宛先

3/10
前へ
/10ページ
次へ
俺の弟は馬鹿だった。 中学もまともに通わず、家にも帰らない日々。 カツアゲに万引きで両親が呼び出されるのは日常茶飯事。 そんな弟を持つ兄の俺は、「馬鹿なやつ」くらいにしか思ってなかった。 でも、高校を中退して、まともな仕事にも付かずふらふらしていたある日。 弟は酔っ払って、浮浪者を殺した。 そして、弟は『犯罪者』となり、俺は『殺人犯の兄』となった。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

79人が本棚に入れています
本棚に追加