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「あんな女なんだよ、最低だね」
と言われても仕方ないと思った。
体を張って主人を守った犬に紗枝は恥じた。酔っていたせいもあるのだろう、
紗枝はどうしても男性に会いたかった、進藤聖治の名を思い出した。
かなりの時間をかけて紗枝は進藤聖治を探し回ったが結局見付からなかった。
アパートへの帰り道、もう奈美との付き合いはやめようと決心した。
紗枝は昼間仕事をする事に決めた。
どんな仕事でもいいから働きたかった、実際働きたいと思うとなかなか
見付からなかった。結局学校の近くのスーパーで働くことになった。
食料品売り場の精肉店だった、以前奈美や紗枝が嫌っていた種類の仕事だ。
きつい、汚い、ダサい、安い、若者には嫌われる職種だった。
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