デジャヴ1『電車の安全神話は崩壊した』

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時計を見たら、脱線事故の5分前だった。 事故が起こる1つ手前の駅だったからギリギリだった。 もし脱線事故が起きなくても、学校に遅刻するだけ。 祐樹に謝れば済むこと。 「どういう意味だ? おい……顔色悪いぞ? そんなに腹痛いのか? 早くトイレ行けよ。俺ここで待ってるから」 あと1分。 「いや、もうちょっとここで待とう」 「何を?」 「いいから」 もう喉がカラカラだった。 あと10秒。 「おい。意味が全然分からないんだけど」
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