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今の状況を飲み込めないまま、ふと俺の手首を見ると、見たことのない腕時計をしていた。
それには、30.00という数字が固定され、と3.45という数字がカウントダウンするように数字を減らしていた。
この固定された数字とカウントダウンされる数字の意味が分からないまま、カウントダウンの数字がなくなったら何かが変わる。
そんな期待をしながら、その時を待つしかなかった。
「待て待て……嘘だろ?」
そう思わず叫んだのは、人の動きが止まっているだけではなかったからだ。
飛び散ったジュース、放り出された携帯、そして人さえも……浮かんでいた。
まるで本当に時が止まったかのように。
それは俺が触って動かそうとしても、カチカチになっていて動かすことができなかった。
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