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ゾーク・ギルヴァンディー
「これで海中でも呼吸が出来るはず
おれと…その、手を繋いで欲しいんだが…」
ゾークは控えめに水掻きがついた手を
差し伸べてきて…あたしは頷く
そして4本しかない指だけど
その手を繋いだ…
にゅるにゅるしてるけど優しい手ね…
ゾーク・ギルヴァンディー
「…!プリンセス…ありがとう、じゃあ…行くよ」
あたしは頷いて彼と一緒に魔海(ダークネスシー)と
呼ばれる海に足をいれた
ううっ…冷たいわ!
なんか、水深自殺する気分だけど…
きっと大丈夫!
ええ…きっと…大丈夫よ…
あたしはゾークの手をギュッと握る
ゾーク・ギルヴァンディー
「大丈夫、おれが海の加護を与えたから…
海神ポセイドン・マーディスと海王ロア・ベノムに
会いに行くまでは続く…」
あたしは頷いたけど肺いっぱいに
空気をすいこみつい呼吸を止めてしまった…
海の中に入るあたし達
彼の手があたしの手を吸盤でもついてるように
しっかり握って泳ぎ始めた…
ゾーク・ギルヴァンディー
「目を開けて…呼吸してごらん?」
あたしはゆっくり目を開く
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