act.1

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 気付けば一人で草原にいた。 ほんの数分前まで街中だったとは思えない大自然が視界いっぱいに広がって、 電柱ひとつ見当たらない。  草が足元で青々と風に揺れているが、 伏せたところで人が隠れられる丈ではない。 近くにリュータが倒れているということはないだろう。  自分だけここに飛んできた可能性もなきにしもあらず。 白昼夢か、 今朝家を出てきた時点で既に夢の中で、 目が覚めればまだ自宅に居ると考えるのが有力か。
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