act.1

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 考えてみればあの辺りでこんな大自然なんて見られるはずがないし、 これは夢だな。 夢の中にまでリュータが出てくるとは。 目が覚めたら電話でもしよう。  さて、 結論にたどり着いたところですぐに起床できるほど自分は器用ではない。 夢を見ているということは眠りは浅いだろうが、 一人暮らしの自分には声を掛けて起こしてくれる同居人などいないのである。  いつまでも大自然の中でぽつんと立っているのも面白くない。 太陽の傾いている方向に歩き始める。
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