これは……甘過ぎる

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「おっ、池田久しぶりだな。もう来ないかと思ってたぜ」 そう、得意気に言うのはウチの虐めっ子。 最初に、リナが蹴飛ばして撃退したヤツだ。 リナはウチの前に立ちはだかる。 「ケイに手ぇ出すんじゃねーぞ。酷い目に遭わせたら、あたいが許さねーからな」 「まぁ……どーでも良いんだけどよ………池田ってさ、一人じゃ何も出来ないんだな」 呆れたと言わんばかりの口調に衝撃が走った。 心がドクンッと嫌な音を立てて、お腹にズシッと何かが乗っかったみたいに重い。 「るせぇっ!!」 だけど、何度も負けてらんねぇ。 あんときゃ、雨で出せなかったが…… 今はこの力が役に立つ。 なんせ、天気の良い空の下だからな。 力に圧された男は、ワナワナと震えながらウチを見てる。
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