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「私、スポーツに頑張る人って好き」
と少女がそう言った。中学生になった少年は、スポーツに真剣に打ち込む奴って凄いよね、と答えた。
そして少年はサッカー部に入った。小学生の頃からの男友達も誘って、二人で毎日サッカーボールを蹴っていた。
ドリブルやシュートが様になってくると、少年はサッカー部の中でも注目の選手になっていた。足の速さも相まって、頭角を現すのは簡単な事だった。
また少年はテレビでよくプロサッカー選手の試合も見ていた。そこでパスや位置取りの重要性を理解すると、その実力が目に見えて上がっていった。
気がつくと少年はサッカー部にとっての重要な戦力になっていた。
部活内の試合だろうが対外試合だろうが、少年がいるチームに負けはなかった。圧倒的な制圧力で相手の防御を粉砕し、また素早いフォローによって敵の攻撃を無力化する。
また少年はチームワークも特に気を付けていた。仲間内の連携をより強化することに成功すると、サッカー部の顧問から「お前がいればサッカー部は安泰だな」と褒められた。
少年が試合でシュートを決めると、応援していた皆から大きなエールが巻き起こった。その中にはあの少女もいた。
少年の率いるサッカー部は、県内のサッカー大会で優勝を納めた。
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