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「私、勉強できる人って尊敬できて好き」
と少女がそう言った。高校生になった少年は、頭が良い奴って何でもできて憧れるよな、と答えた。
そして少年は全力で勉強に打ち込んだ。同じ高校に入学してきた男友達とともに図書室で二人で毎日居残り勉強をしていた。
男友達はすぐ部活動やら友達付き合いやらであまり図書室に来なくなってしまったけれど、少年は部活動で培った集中力を活かして、終わることなく真剣に勉強し続けた。
少年は学年で常に1番の成績だった。
先生方からの覚えもよく、また同じ生徒たちからも勉強で頼りにされる存在になっていった。
全国模試ではなかなか一番を取れなかったけれど、10番以内に少年の名前がないときはなかった。
上位陣に毎回名前が載っていたが、少年はそれを見ていつも「まだまだだよ」と謙虚に断る姿勢も評価されていた。
そして1回だけ全国で1番をとったとき、少年を知る生徒全員が「お前ホントに凄いな!」と彼を手放しで誉めたたえていた。その中にはあの少女もいた。
少年は卒業するまで勉強をし続けた。
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