3,盆踊り

14/15
前へ
/213ページ
次へ
俺「あれ!?兄さんなんでいるん?」 兄「仕事終わってから家帰って母さんと妹連れてきた!」 兄さんの指差す方向には笑顔の母親と妹。 「そーなんだ!」と返すと 兄「なんか皆つまんなさそうな顔してやってんな(笑)真顔のやつ多すぎww」 と笑っていた。 確かに兄さんの時の盆踊りは男子はほぼ全員半裸で狂喜乱舞していた(笑) まぁ、盆踊りが始まる前から酒飲んでテンション上がってぶっ壊れてたらしいが… それに比べると俺らの盆踊りはしょうもない盛り上がりで特定のやつだけ楽しんでいる感じだった。 特に役員は櫓の上で役員のみで楽しんでいた。 それから兄さんはどっから持ってきたのかビールを無理矢理俺に飲ませ、 「周りのやつにも飲ませろや(笑)」と言った。 「多少酒が入れば羞恥心なんて飛ぶから!」 代表に酒飲んでいいか許可をとり周りに飲ませようとするが自主的に飲むやつは2、3人で、 後は皆周りの目が気になって騒がないし、男は女の子に絡まないし。って感じだった。 せっかく久々に会って可愛くなった女の子達がいるのに動かない男に『つまんな。』と心の中で呟いていた。 女の子は恥ずかしいってのがあるだろうしはしゃぐと同性の目が怖いだろうから騒がないのは仕方ないが。 俺はというと、フリーターだし金ないし、車の免許ないし、別にカッコよくないし。 と考えて誰かを好きになる心を閉ざしていた。 もし、この状態で誰かと付き合っても満足させられない。 尽くしてあげられない。 そう思ったから俺はいいや。と思っていた。 まぁ、しかも役員の手伝いでバタバタしてて役員の女の子と数人の女の子としか話していなかった。 それから役員の女の子二人と踊ったりとそんなこんなで盆踊りは最後の踊りになる。 合いの手を大声で叫び、終わりの時間になれば俺やカズを中心にアンコールして11時過ぎまで騒いだ。 二日目の最後だし皆も合いの手を覚えて結構まとまってやれたと思う。
/213ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加