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俺『それでさ、まだ答え出てないから考えて答えが出たらまた電話するね。今日かもしれないし、明日か分かんないけど。』
美佳『うん。待ってる。ずっと待ってるから。
あ、でも本当は待ってるのつらいから早くしてほしいけど(笑)』
俺『うん(笑)出来るだけ早く答え出すから。
とりあえずじゃあね。』
美佳『うん。バイバイ。』
と電話を切る。
外をずっとブラブラしながら電話していて気付くと近所の公園に着いていた。
公園のベンチに座ってどうしょうか必死に考えた。
周りにはたまに走る車の音くらいで静かだった。
とても考え事をしやすい環境で、家で考えたら家族の声や生活音で考えられないと思って外に出てきた。
出てきて正解だったな。と思いつつ考える。
美佳はフリーターの俺でもいいと言ってくれた。
俺のことを認めてくれた。それがすごい嬉しかった。
誰かに認められたくてバイト先も『大輔くんがいると助かる。』と社員さんとかに言われ存在意義があったから辞めずに続けてきた。
友達も少なくて俺が良いって言うやつなんて一人くらいだったし、
なんかこう求められてるっていうのが嬉しくて、美佳は俺の人間性とか全部受け入れてくれてて、
そんな想いを考えると嬉しくて、
美佳は真面目で頑張り屋で、俺にはない部分をたくさん持ってる。
今は保育士目指して東京で一人暮らししてるらしい。
サークルは二つも入って、更にバイトもしてものすごく頑張ってる。
美佳はそんなに頑張っているのに俺は嫌なことからひたすら逃げてきた。
勉強、人間関係、就職。ずっと背を向けて逃げてきた。
そんな俺を認めてくれた美佳を想うと付き合いたいなと思った。
自分のために、美佳のために、これから頑張りたい。
そう思って俺は決めた。
1月の寒い公園で30分も馬鹿みたいに考えて出した答え。
これでいい。
そう決めて 、
『電話していい?』ラインを送る。
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