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阿月稔と秋月悟
扶桑アイティール研究所
通称 FAIまたはファティル
このファティル所内の一部は大騒ぎになっていた
ファティル副所長の綾瀬琴美は慌てて所長室に向かい走っている
所長室には窓がなく、30畳位の広さで壁や床はコンクリートで仕上げられ飾り気のない仕様になっていた
そして、様々な資料ファイルが整頓された状態で置かれた棚が壁際に並べられていて、奥には大きなL字型のデスクがある
そのデスクの上にはデスクトップPCが2つ並べて置かれていて、このPCに繋がるモニターは2段に分けられ、下段に3つ、上段に2つと、計5つのモニターが並べられている
他にもコピー機や様々機材が置かれていて小さめだがソファーやテーブルもあり、まるで中小企業のオフィスの様である
そしてこの所長室のドアにはインターフォンがある
しかし、それを使わずノックもしないで、いきなりドアを開ける綾瀬副所長
「大変です!先輩!!」
慌てふためく様に所長室に入ってくる綾瀬副所長を片眉を上げ怪訝な表情でみるのは…
ファティル所長 秋月薫
「んん…どうしたんだい、綾瀬君?」
そう言いながらデスクの上に置かれた小さいケースを開け細長いタバコを咥え火を付ける
そんな秋月所長に向かい、胸に手を当て肩を上下に揺らしながら叫ぶ様に答える綾瀬副所長
「阿月稔が橘花高校で覚醒しました!!」
ポロリと、火を付けたばかりのタバコを落とす
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