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運転していた車に乗り込み、走り去ろうとする。
(待ってくれ!)
そう口に出そうとするのだが、言葉にならない。
どうやら僕が思っていた以上に、僕の心と身体は彼女との出会いに衝撃を受けていた。
必死に声を出そうとするのだが、どうしても言葉にならない。
『う…あ…』
彼女が行ってしまう。
こんな運命的な出会いは、生涯二度と無い筈だ。
何とか名前だけでも…
いや…それより…
『は…救…急…』
ダメだ…
意識が薄れて来た。
…それは轢き逃げって言うんだぞ…せめて救急車を呼べ…
‐完‐
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