第1章

2/4
前へ
/36ページ
次へ
朝だ。 いつもと変わらない朝。 カーテンの隙間から眩しい光が目に当たり、ぎゅっと顔をゆがませた。大きくあくびをしてベッドを起き上がると、 自然と大きな溜め息が口から出ていた。『また同じ1日だろうなぁ。』 横山悠、17才、高校二年。そんなことを思いながら、ゆっくりとベッドから降りて立つと、掛けてあった学ランに手を伸ばし、手早く着替えた。ベッド横にある机の上のスクール鞄を持つと、部屋を出た。 自分の部屋から一階に降りる階段がすぐ横にある。夜中にトイレが行きたくなり降りようとすると、堕ちそうになったことが何度かあった。間抜けでちょっとドジな自分自身を笑いながら、階段を急いで降りた。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加