嫉妬

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1組に着いた。教室の中をキョロキョロ探しても、龍児はいなかった。昼休みももうすぐ終わる時間だ。教室に帰ろうとしたとき、廊下の向こうから噂の二人が歩いて来るのが見えた。 『なんであんなにくっついて歩いてるんだよ。⤵』 『離れて歩けよ‼そこは俺の指定席だよ‼💢』 「オーイ?悠?」 「何か用事か?」 「…………………。」 「いや。別に、たいした用事じゃないからいいよ。」 隣でぴったりくっついて、ニコニコ笑ってこっちを見てる細川さんを見てると 悔しい気持ちになりました。 「龍君。昼休み終わるからそろそろ教室行くわ。また放課後生徒会室で待ってるから。」 「わかりました。ありがとうございます。」 そう言うと細川さんは 走りながら階段を上りました。残された龍児と俺とのあいだに、なんとも言えない雰囲気が漂っていた。 「龍君って呼ばれてるんだ。仲がいいんだな。」 「細川さんには 部活でも世話になってるから、いろいろわからないことを聞いたりして、教えてもらってるんだよ。」 そう言うと、なんとも言えない顔をして 俺の顔を見てきた。龍児のこんな顔みるのは初めてだった。 『そんなに細川さんのことが好きなのかよ。』 ズキンズキンと頭が痛くてなってきた。自分自身がすごく嫌な人間におもえて、龍児の前から消えたいとおもった。 「昼休み終わるから教室戻るわ。」 「ああ…?部活で…。」 何か言いたげだった龍児を後に、教室へ帰った。
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