突然の告白

1/3
前へ
/36ページ
次へ

突然の告白

教室に帰ってからの午後の授業は 全然頭に入らなかった。先生の話す言葉すべて、頭の奥の方でぼそぼそ話しているようにしか聞こえなかった。 『何が世話になってるからだよ。💢俺には一言も相談なしかよ。💢』 『いっそこのまま告って振られる方がましだよ。』 悶々としているうちに午後の授業が終わり、今度はにやにやしたイヤらしさ全開の顔の健太がやってきた。 「悠。2組の河野さんが話あるんだって~⤴」 耳元でぼそっと「告白かもよ~⤴」 バンバン背中を叩かれ入口までぐいぐい背中を押された。 入口には2組の河野さんと仲良しの林さんが待っていた。何か言いたげだが、思うように言えない河野さんにかわり、林さんが話かけてきた。 「理恵が話あるんだって、ホームルーム終わったら、下の噴水前に来てほしいんだけど。」 「………わかった。」 『何言われるかわかったぞ。どうせ龍児のことが聞きたいんだろうな。』 いつもこんな感じで呼び出されるときは 大抵龍児の事が聞きたいのだ。 「忘れないでね。」 「ああ…。わかった。」 そう言うと、河野さんと林さんは バタバタと2組に戻っていった。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加