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突然の告白
教室に帰ってからの午後の授業は 全然頭に入らなかった。先生の話す言葉すべて、頭の奥の方でぼそぼそ話しているようにしか聞こえなかった。
『何が世話になってるからだよ。💢俺には一言も相談なしかよ。💢』
『いっそこのまま告って振られる方がましだよ。』
悶々としているうちに午後の授業が終わり、今度はにやにやしたイヤらしさ全開の顔の健太がやってきた。
「悠。2組の河野さんが話あるんだって~⤴」
耳元でぼそっと「告白かもよ~⤴」
バンバン背中を叩かれ入口までぐいぐい背中を押された。
入口には2組の河野さんと仲良しの林さんが待っていた。何か言いたげだが、思うように言えない河野さんにかわり、林さんが話かけてきた。
「理恵が話あるんだって、ホームルーム終わったら、下の噴水前に来てほしいんだけど。」
「………わかった。」
『何言われるかわかったぞ。どうせ龍児のことが聞きたいんだろうな。』
いつもこんな感じで呼び出されるときは 大抵龍児の事が聞きたいのだ。
「忘れないでね。」 「ああ…。わかった。」
そう言うと、河野さんと林さんは バタバタと2組に戻っていった。
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