放たれた災厄

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「放て」 闇夜に溶け込む漆黒のコートを纏った人物が三人、森の中に居る。 内、二人の足元にはケージのようなものがあり、命令されると同時にその扉を開いた。 中から飛び出したのは、サルと思われる生物だ。 だがその生物は一目散に走り出し、一瞬にして姿を消した。 「これで、任務終了だ」 「始まりますね、地獄が」 「いや、違う。終わったんだ、この世界が。そこから先は地獄ではない。我々の、新たな世界だ」 三人の人物は背を向け、歩き出す。 誰に知られることも無くナニかを放った三人は、先程の生物のように姿を消していった。
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