浅葱・7

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結局、僕が柚葉の正体に思い至ったのはゲームが終わってからだった。 カードを集めてケースに戻し、立ち上がった時。ズボンの左側だけ異様に膨らみがないのが目に入ったのだ。 ――『操者』がリプライ湖で見つけた、あの子供...! そうだ、あの時気を失っていたけれど、確かに髪色は緑だった。合点がいくと同時に、スルスルと記憶が甦(よみが)ってくる。 『――柚葉はどうなる』 『監督付きで孤児院へ入れることに――』 ――あ~....孤児院に行くって聞いていたのに。どころか名前もバッチリ。 記憶力は良い方だと自負していたんだけどなぁ。 でも言い訳させてもらえるなら、今にも息絶えてしまいそうだったあの子と、琥珀の隣で頬をピンク色にするこの子が頭の中で結び付かなかったのだ。 報告を聞いた時には『操者』にしか懐(なつ)かないって話だったけれど、随分孤児院にも溶け込んでいるようだし。 ――また、来ようかな。 琥珀も足繁く通っているみたいだから、また一緒に来れば良い。 『操者』が助けたこの子を、もう少し見ておきたいと思った。
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