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「見て見て、陸玖兄ぃ
昔のおもちゃ発見!聴診器~!」
「ほぅ…聴診器…これは…
なつかしいな…」
~~~以下、兄の回想~~~
聴診器を手に取り、俺は在りし日々を思い出す
そう、あれは…空良がまだ中学生、俺は社会人になりたての頃
聴診器を首から引っ提げて真夜中、空良の部屋へ忍び込む
ベッドサイドランプでほのかに浮かび上がる空良の寝顔
つるすべな肌質の頬をそっと撫でさする
ピクリとも起きない空良
口元からはヨダレが一筋垂れている
(これは…意識レベル低下
バイタルチェックしないといかんな…)
俺は聴診器を手に取り、いそいそと 違った、ソロソロと布団をはがす
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