幼なじみ 5

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今日は上がり込む気らしい 微笑するマスター・ヨーダと 玄関先で 見つめ合うのは止めて 居間へ案内した 流石はサッカー部の母 来客は栄太の父と知るなり テーブルの上を片付けて コーヒーまで 入れてくれた奏太に目で サンキュー 伝えながら ヨーダと原田にソファーを勧め 奏太と揃って床に 腰を下ろした 「義人くんには知らせるべきだと思ってね。彼、薫くんだったかな? 原田くん」 マスター・ヨーダが首を傾げた お前は秘書か! マスター・ヨーダの背後に立つ 原田に 入れたい突っ込みを我慢 「繊細で美しい顔立ちの彼は、薫です」 わざわざ 繊細で美しい顔立ちとか 言わなくても良くね? 明らかに 俺と保先輩の弟の容姿を 比べたと分かる原田に コーヒ-をぶっかける想像をして 苛立ちを抑えた 「その薫くんだがね、同級生に海へ突き落とされたのだそうだよ」 「え!?」 「そう、え!? 何だ。浩介と栄太、薫の護衛が船上に二人揃っていたにも関わらず守れなかった理由、分かるか」 マスター・ヨーダの後ろから 口を挟んだ原田の俺に向く 不快な眼差しが気に入らない
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