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「・・・・・・アンタって、無駄な敵が多そう」
「光栄だね、信頼を寄せられたのでは人の裏を探る仕事は出来ない」
ついアンタ呼ばわりした俺を
責めることなく
何を考えてるのか
読み取らせないクールな眼で
敵の多さを認めるこの人に
一目惚れした真理さんは凄い
マスター・ヨーダと原田が
帰宅したあと
こそっと
思ったことを奏太に耳打ちすれば
「その気持ちをそのまま返す。生意気で傲慢でムカつく要素しかない御堂のどこにお前が惚れたのか、分かんねえもん、俺」
真顔で返された
まあいい
ボールとファックしてそうな男に
栄太の魅力を説いても
通じなさそうだし
奏太に
栄太の魅力を認識されても困るから
スルーしておいた
マスター・ヨーダから
謝罪の言葉を引き出すくらいに
強くなる
そう目標を定めた俺の
邪魔をするのは
「強気な態度をとるのは俺の前だけでいい、地域の男全員を自分の虜にしようとするのは止めろ」
共に白石高校へ進学した栄太だけだ
「俺の虜になるのは栄太くらいだよ」
「自分の魅力を分かってないな、義人は」
「分かってるよ」
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