幼なじみ 2

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サッカーをしない一日 ー日は だらだらと過ぎていく 『要するに膝を酷使しなければ休部と同じだろう。止める必要はない』 木村先生はそう言って タイムを 計ったりさせてくれるけど いつ治るのかも分からない 膝の痛みを抱え 走れない俺の体力は 落ちるばかり このまま トレーニングを積んで 体力と テクニックを上げていく 一年に 追い抜かれていくのかな 不安で不安で でも 不安を言葉にするのは怖い そんな俺を毎夜 俺の心が落ち着くまで 抱き竦めてくれる栄太の 厚みのある体は 温かくて心地いい 「眠れそうか?」 低い声に頷き 俺が寝付くまで 離れない温もりに安心して 栄太の肩に凭れ 目を閉じる ・・・・・・だけど 栄太は 風呂に強襲してきたあの日から 俺のソコに 太股に 肌に触れなくなった ヤバいな、俺 けさ体操服を 用意していたってことは 出てくるはず 休憩時間になると グラウンドを 見渡せる窓際へ寄っていく 自分に 「・・・・・・何やってんだろ、俺」 溜め息が零れる ベッドを軋ませ 俺の 両脇に手をついた栄太の 黒目がちの瞳が 熱っぽく潤んでいる夢を 昨夜、見た 夢だと分かっているのに 腰が痺れ 固く、重く、張ったソコ 栄太の長く 骨張った指が絡んですぐ 限界がきた
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