幼なじみ 2

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「見飽きない?」 サッカーのことしか 考えてないクセに 勘がいい まさか夢精したことまで バレるとは 思わないけど 言いあてられないよう 顔を引き締めた 「そんなのじゃねぇし」 フフン 鼻で笑う奏太の鼻息が 耳にかかる 「俺の前で強がるなよ、一分でも顔を見ていたいって泣いてたんだろ?」 「発想が馬鹿すぎ」 唇の熱が左頬に触れそうで 触れない位置で 止まる 止まらなかったら殴ろう。 思って 握っていた拳を緩めた 「なあ、前期のクラス委員俺とやる気ない?」 「は? 何で。三年だぜ、試合と勉強に手一杯で委員をやる余裕ないだろう」 おーっと、危ない 奏太の 唇にぶつかる寸前でストップ 左へ回した首を 慌てて 正面へと戻した 「キスくらいで慌てるなよ」 うるさい! まだ栄太としてねーの キスは ・・・・・・って、え、え 「ええー!?」 ヤバいヤバいヤバい 何で どうして 栄太のために唇を守るんだ 「おい、冗談だぜ」 「分かってる」 「ああ、そう」 否定しても 栄太の 『不安な表情はしなくていい。寝れるまで傍にいるし、呼ばれればすぐに来る」 端正な顔を崩した笑みが 浮かんで 胸がギュッとなった
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