幼なじみ 2

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イテテ 痛む右膝を庇いつつ 階段を 上りおえた俺は 自室のドアノブを回し 「ちょうどいい。タオル貸してくれ」 ぽかんと口を開け 目の前に立つ栄太を見た お、おまっ 何つー格好してるんだよ ポタポタ 髪から垂れる雫が 首筋から肩に 盛り上がった胸から 腹筋へと 伝い流れてエロい 「窓から顔を出したとたん、どしゃ降りの雨だ。ツイてない」 俺の頭に乗せたタオルを 借りるぜ 小さく言って 取った栄太がタオルで 髪を撫でた 「おい、ちゃんと拭けって」 「面倒臭い」 「貸せ。俺が拭く」 「頼む」 さっさと床に 胡座をかいた栄太が 「まったくもう。面倒臭がりな性格がパワーアップしたんじゃねーの」 「大丈夫だろう」 俺を見上げ笑う 「は? その自信の根拠はどこからくるわけ」 栄太の後ろに立って 頭を がしがし拭いてやる 風呂上がりに 腰にタオルを巻いただけで (13才になるまで全裸だった) 平然と 室内を歩き回る栄太を 追いかけ 体を拭いてやるのは 俺の役目だった
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