幼なじみ 2

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世辞でもいいから 女子も 入れてくれたって いいんじゃね? 「奏太はお前と逆。面倒見がいいから拭いて貰うことはあっても、俺が拭いてやったことは一度もねーよ」 「拭いて貰う?」 低い声を 更に低く響かせた栄太の 眉根が寄る こ、怖っ 迫力に気圧されて 目線を 横へ逃がした俺を 「義人」 呼んだ栄太の 乾きかけの前髪をはらり 額に数本 垂らした顔がぼやけた ふにゃふにゃの 柔らかな 感触が唇に触れて 離れていく な な・・・・・・な 「何やってんの、お前」 言いながら 何をされたか 一番わかっているのは 俺じゃね? そう気づいて カーッと 顔が燃え上がった 「好きだ」 「は?」 『は?』のあと 何を言われたのか 分かった 分かったけど 突然 放たれた『好き』に 脳の理解が追い付かない ぽけーっと 栄太を見つめ返すばかりの 俺に 丁寧に ゆっくりした口調で 語りかけてきた 「ずっと好きだった。好きだから触れていた。一目惚れだったんだ。ガキの頃から義人のことしか見てない」 栄太の 耳に心地よく響く低い声が じわりじわりと 胸に染み込んできた
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