幼なじみ 4

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ランニングに行ったのかも 俺が目を覚ますまでに 帰ってくるつもりで きっとそう そうなのだろうけど そうなのだとしても 「黙って出掛けることないんじゃねーの?」 なんっかムカつく 服を着替えてから 半窓のカーテンと窓を開け 外を眺めた 今日は少し風が強い 髪を風にあおられながら 見回せば 「あー、邪魔。どうしてソコに停車するかな」 虹ヶ丘地区で 一番大きな公園は木が多く 森林公園のようだ 子どものころ ゲートボールを楽しむ老人たちの 反対側で サッカーをして遊んだ公園に いるかもしれないと 思ったのに 出入り口を封鎖する場所に 停車するトラックが邪魔で 公園の様子が確認できない 「とりあえず、シーツを交換しておくか」 寝汗をいっぱいかいたから シーツも湿ってる 栄太の肌に浮いた汗が 筋肉の筋を通り 滴っていく様を思い浮かべて ハッとした! 「おい、服は着たのか」 窓を乗り越え シャツを着てから出掛ける 栄太を俺には 想像すらできない タオルを手に掴み シーツを洗濯機に突っ込んで 玄関から飛び出し 自転車に乗った
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