幼なじみ 4

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「おはよう。みんな来てくれてありがとうね」 母ちゃんだ 栄太が俺の手を握った 触れ合う指の先から 伝わるのは怒り 「そう怖い表情しなさんな。義人が入院するきっかけを作ったのはこの人だけど、堀内の関係先に乗り込んだアンタたちの尻拭いをしたのも、この人 見舞いにくるくらい、許してやって」 俺の手を包み込む手が ぶるぶると震える 母ちゃんの頼みだから 否定しまいとして 父親の来訪に 拒絶反応を示す栄太の心を 落ち着かせてやりたい 栄太と繋がる 右の手を動かすため集中を 試みた 「彼女が私を通してくれたのは子を持つ親として、気持ちを分かち合えたからだ。まずは、その事を伝えておく」 足音が近づいてくる 花、だろうか 甘い香りがふわふわと 漂ってきた 「止まれ、そこまでだ」 思わず、カチンときて 冷静さを 失いそうになる栄太の 命令口調にも 「なぜ?」 動じないのは流石だと思う 「信用できない。堀内の行動に傷つき、弱った義人を追い詰めたアンタのことを」 ・・・・・・栄太 「若い内ならやり直せる。彼はお前の将来を守るため身を引くことを選ぼうとした。だが、その考えに心がついて来なかっただけ。不幸にもね」
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